覚え書き:歯周病その3

その2の続きです。
歯周病の進行による症状は人間の場合とほぼ同じですが、
犬は話すことができない分、飼い主が早く気がつくことが大切です。
そこで、歯周病について診断時に伺ったこと以外に、
いろいろ検索してまとめてみました。

<歯周病の進行による症状:人間の場合>
1) 健康な歯
a. 歯ぐきがしっかりと引き締まっている
b. コーラルピンクの色をしていて、弾力がある
c. ブラッシングなどによる出血はない。

2) 歯肉炎初期~中程度:歯槽骨破壊が始まる。歯周ポケット3~5mm
a. 歯ぐきがしっかりと引き締まっている
b. 歯ぐきに赤いところが出てくる
c. 歯を磨くと出血する
d. 歯が浮いたような感じがする
e. 歯ぐきにかゆみを感じる

3) 歯肉炎中程度~重症:歯根の半分まで歯槽骨が破壊される。
歯周ポケット4~7mm
a. 歯ぐきが時々赤くはれて痛む
b. 歯ぐきから血や膿みがでることがある
c. 口臭が気になる
d. 冷たい物を食べると歯がしみる(知覚過敏)

4) 歯肉炎重症:歯根の半分以上歯槽骨がはかされる。歯周ポケット6mm以上
a. 歯ぐきがブヨブヨして血や膿みがでる
b. 歯がぐらぐらする
c. 口臭がひどい
d. 食べ物が噛みづらい

人の歯科領域では、歯周病が全身疾患へ影響することが明らかになっています。
歯周病の原因となる細菌が全身性に回り、菌血症を引き起こしたり、炎症性
物質が歯肉の隙間から全身の循環に入り体全体に影響を及ぼすことがわかって
います。心臓病や細菌性肺炎、腎臓や肝臓への影響も報告されています。
獣医学領域ではまだ議論されている段階であるようですが、人間の場合と同様
であろうことは容易に想像できます。

ころの場合は2)のc.の口臭で、飼い主は気がつきました。
顔をカーペットやクッションなどにこすりつけるような行動をしているのを
見て笑っていましたが、2)のe,の歯茎にかゆみを感じていたからだったのです。
飼い主失格ですな。

そういうこともあり、歯石除去を決心し、かかりつけの獣医に相談しました。
「うちでやれます」とのことで依頼しましたが、歯周ポケットの洗浄・滅菌は
しませんでした。しないことによる影響を知らなかったのかもしれません。
私も無知だったため、様子見ということに同意してしまいました。
歯がぐらつき始めても、「そのうちに抜けますから」という答えでした。
歯石除去から歯科専門医に診てもらい、歯周ポケットも処置していたら、
歯は全て残せたかもしれません。

手術を決心したのは、歯周病が歯槽骨だけでなく頭骨の他の部分も溶かすこと
を知ったからです。犬の場合、上顎の歯槽骨のすぐ直上には鼻腔があるので、
歯根部の炎症・感染が鼻腔に穴を開けて(ろう管形成)しまうことがあり、
それが原因で鼻腔炎が発生し、くしゃみ・鼻水、という呼吸器の病気のような
症状が出ます。気管に水や食物は入れば、誤嚥性肺炎を起こします。
また、眼窩まで溶かし顔が腫れたり、皮膚が破裂したり、下顎の骨折の場合も
みられます。歯周病に関与する細菌や炎症性物質が歯周ポケットから血管を
通じて全身にまわると、体全体に影響を与える可能性もあります。心臓や肝臓
の疾患、あるいは腎臓に炎症が引き起こされる炎症性細胞が増える糸球体腎炎
という病気のリスクが高まるそうです。

麻酔というリスクと歯周病の悪化によりさらなる症状が出るリスクとでは、
私は後者のリスクを取りましたが、やはり個々の犬の状態もあり、飼い主様の
考えもあり、一義的には決められない問題かもしれません。
それでも、歯周病は全身に関わる、甘く見ることはできない病気だと思います。

その4に続きます。

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この記事へのコメント

2020年01月20日 19:56
ご無沙汰のコメントですみません。
まずはころちゃん、10歳のお誕生日おめでとうございます♪
そして、お口の出来物も良性で何よりでした。
今日は手術の日でしたね。いかがでしたか?
ころちゃんには、ちょびちゃんの分まで、うんと長生きしてもらわないといけませんものね。
ころちゃん、そしてちょびころさんのご健康を心からお祈りしています。

歯周病のお話、読めば読むほど怖くなりますね(>_<)
でもわんこも人間と同じで、やっぱり歯の強い子と弱い子がいますよねぇ。
同じように歯磨きしていても、ロイスは死ぬまでピカピカの歯、ソフィーは何本も抜く羽目になりました(^_^;)
1日3回も!歯磨きされてるちょびころさんには遠く及びませんが、私もがんばって3ワン歯磨きしまーす!
くろ母
2020年01月20日 19:57
あ、ごめんなさい、手術は明日でしたね(^_^;)
相変わらず、そそっかしくてすみません…(^_^;)
お礼の言葉@ちょびころ
2020年01月20日 23:23
こんばんは、クロ母さん。

はい、明日の21日に手術です。
でも、励ましのお言葉、ありがとうございます。
麻酔は一昔前に比べれば、格段に技術が上がり、
健康な動物での一般的な手術での関連死の頻度
は0.1~0.3%といわれていますが、
千頭に一頭から三頭は命を失う場合が
あるというのは、結構リスキーでもあります。

とりあえず、道が混むので、明日は5時半起きして、
病院には8時前に着き、少し散歩しようと考え、
夜更かしな私ですが、そろそろ就寝します。

ありがとうございました。